2025/07/03 (THU)
2025年度 立教大学映像身体学学生研究会 スカラシップ審査結果
OBJECTIVE.
2025年度 立教大学映像身体学学生研究会 スカラシップの審査結果、詳細、講評は以下の通りです。
1、審査結果
【 研究部門 】 採択 1 件
- 『 物質という「積極的原理」ーー初期バタイユにおけるグノーシス解釈』吉冨 快斗
【 制作部門 】 採択 2 件
- 『虹』 後藤 聖弥
- 『トマソンを踊る』 中澤 遼
2、審査詳細
【 研究部門 】
■審査員
田崎英明、大山載吉、原島大輔
◆一次審査
1件の応募があり、1件が二次審査に進みました。
◆二次審査
1件を審査した結果、1件が採択されました。
田崎英明、大山載吉、原島大輔
◆一次審査
1件の応募があり、1件が二次審査に進みました。
◆二次審査
1件を審査した結果、1件が採択されました。
【 制作部門 】
■審査員
審査員:松田正隆、樋本淳、山田達也
◆一次審査
6件の応募があり、4件が二次審査に進みました。
◆二次審査
4件を審査した結果、2件が採択されました。
審査員:松田正隆、樋本淳、山田達也
◆一次審査
6件の応募があり、4件が二次審査に進みました。
◆二次審査
4件を審査した結果、2件が採択されました。
3、講評
各審査員からの講評は以下の通りです。
【 研究部門 】
研究部門審査員一同
今年度スカラシップ(研究部門)に申請された1件の研究計画につき、書類審査と面接審査をおこなった。研究計画に学術的意義が認められること、実施計画と予算の関係が明確であることを審査員一同で確認し、採択した。
【 制作部門 】
松田 正隆
私が候補作の中で最も将来性を感じたのは『つもるところで』だった。その作者から提出された過去の短編作品はどれも面白く、そこに映されている身体と場所から映画の力を感じることができた。その力はユニークで、おそらく映画の時間性のようなものではなかろうか。それは、既存の映画の文法や物語から生まれてくるのではない。特殊な世界の捉え方や劇世界への演出が奇妙な映画の時間をつくり出している。このスカラシップで長編を構想する際に提出されたシナリオにも「時間の河」のようなものを感じたのだが、具体的なセリフ、動きに乏しく、その点で評価することができなかった。
『トマソンを踊る』は、その発想の奇抜さと上演しようとしている内容の明確さを評価した。記録映像で提出された過去の作品や映身展の時に見た作品でもその実力は証明されている。
『トマソンを踊る』は、その発想の奇抜さと上演しようとしている内容の明確さを評価した。記録映像で提出された過去の作品や映身展の時に見た作品でもその実力は証明されている。
樋本 淳
長編劇映画については3本の作品が「予算100万円」でエントリーしていたため、シナリオの提出を求めた上で面接を行いました。最終的に後藤さんの作品に決まりましたが、提出された過去作が中編を成立させるエネルギーを持っていたこと、シナリオから完成品のクォリティーを想像できたこと、作品の世界観を面接で確認できたこと、が選出の大きな理由です。今作は、過去作とやや似た内容のものですが、こちらの予想を超えて驚かせてほしいと思っています。
中澤さんの身体表現作品は、その制作動機から方法論、計画に至るまでに一貫性がありました。また、提出された過去作もとても魅力的で、志木・新座を軸に行うという点も興味深いものでした。どのような表現になるのか楽しみです。
惜しくも選外となった作品についても、その企画には創作に対する真摯な姿勢と情熱が感じられました。ただ、「学生の時だからこそできる理屈ではなく感性で創造する」感覚、その強さが選出と選外を分けたのだと考えています。次なる企画・作品を期待しています。
中澤さんの身体表現作品は、その制作動機から方法論、計画に至るまでに一貫性がありました。また、提出された過去作もとても魅力的で、志木・新座を軸に行うという点も興味深いものでした。どのような表現になるのか楽しみです。
惜しくも選外となった作品についても、その企画には創作に対する真摯な姿勢と情熱が感じられました。ただ、「学生の時だからこそできる理屈ではなく感性で創造する」感覚、その強さが選出と選外を分けたのだと考えています。次なる企画・作品を期待しています。
山田 達也
提出書類などによる1次選考、面接による2次選考の結果、劇映画作品『虹』後藤聖弥さんと身体表現作品『トマソンを踊る』中澤遼さんの合計2作品が選出されました。
後藤さんの作品はシナリオの完成度が高く、また過去作品から受ける映画制作の実力を評価しました。その分映像テクニックに頼り過ぎずありきたりの既成作品にならないようにシナリオと真摯に向き合ってください。また、選出されなかった応募作品にもシナリオとしては未完成ですが魅力的でユニークな作品もありました。スペシャルメンションを送ります。
中澤遼さんの作品は(中澤さんチームといった方が的確かもしれませんね)様々なシーンや場面で一緒に活動してきたチームメンバーだと思いますし、持ち味は過去の公演などから理解しています。表現だけではなく公演に至るまでのメンバー間のディスカッションや共有がうまく機能しているからだと思います。志木、新座を題材に取り上げたことにとても興味を感じました。発表公演ではどのような構成と表現が飛び出すか大いに期待しています。
来年度も多くの応募を期待します。
後藤さんの作品はシナリオの完成度が高く、また過去作品から受ける映画制作の実力を評価しました。その分映像テクニックに頼り過ぎずありきたりの既成作品にならないようにシナリオと真摯に向き合ってください。また、選出されなかった応募作品にもシナリオとしては未完成ですが魅力的でユニークな作品もありました。スペシャルメンションを送ります。
中澤遼さんの作品は(中澤さんチームといった方が的確かもしれませんね)様々なシーンや場面で一緒に活動してきたチームメンバーだと思いますし、持ち味は過去の公演などから理解しています。表現だけではなく公演に至るまでのメンバー間のディスカッションや共有がうまく機能しているからだと思います。志木、新座を題材に取り上げたことにとても興味を感じました。発表公演ではどのような構成と表現が飛び出すか大いに期待しています。
来年度も多くの応募を期待します。